Good Food Good Businessを読んで

このブログのタイトルは「Good Food Good Business」
(副題)サンフランシスコ・ベイエリアの独立系フードビジネスから学べること
という書籍からとりました。 スージー ワイシャク という女性のフードビジネスストラジストが
2014年に書いた本です。わたくしは日本語訳を読みました。
アマゾンの書評には以下の記述があります。

カリフォルニア、オークランドを拠点に活躍するフードビジネスストラジスト
(投資戦略を考える専門家)による、サンフランシスコ・ベイエリアの独立系
フードビジネスの成功の理由をわかり易く解き明かし、ルールにした1冊。
サンフランシスコから東京へ進出した企業「ブルーボトルコーヒー」や
「ダンデライオン・チョコレート」などの存在もあり、日本でも独立系フードビジネスの
メッカとして知られているサンフランシスコ・ベイエリア発の貴重な1冊

基本内容は食ビジネスのHow to本です。アメリカの西海岸の雰囲気
あふれる表紙に、内容もリベラルなテイストで食ビジネスの楽しさ、
社会を食ビジネスを通して変革する手法はわくわく感満載です。
とても読みやすいです。



興味深い事例

ボクが面白いと思った事例を2つほど紹介します!

ニッチ市場に注目したブラジル産の
スペシャリティーフード店のオーナー

ソーセージ

ジェスサントスはニューヨークの企業家で大型のレストランで毎日扱う食品をつくりたい、と
考えていた。街に出て多くの人と話した結果、ニューヨークのシュラスカリアス
(ブラジリアンステーキハウス)がブラジル産のソーセージが手に入らないとぼやいていた。
理由は当時ブラジル産の食用肉類の輸入がアメリカで禁止されていたためでした。
そこでジェフはシェフのニーズを満たそうと決意し、特別なブラジル産の調味料を輸入し、
ニューヨークでソーセージを作り始めた。



コーヒーの出し殻でマッシュルーム栽培

コーヒーとマッシュルーム

アレックス・ヴェルズと二キル・アローラは点と点をつないでバックトゥザルーツ・マッシュルーム
キットを作った。およそ20ドルで顧客は1キットから多数のマッシュルームが栽培できるという
環境に配慮した持続可能で教育的ストーリーを持つ手ごろなギフト。

彼らは自ら実験を重ねたうえでホールフーズの門をたたき、開発したキットを実演した。
ホールフーズは可能性があると踏んで製品化する契約を結んだ。
会社の形成から数年で二人はホワイトハウスに招かれ、「チャンピオンズ・オブ・チェインジ」
のウェブサイトで紹介された。



マーケティングの4つのP
5番目のPは?

マーケティングにおける「P」は次の4つになります。

Product            商品
Price                 価格
Place                販売チャネル(方法)
Promotion        販売促進策

そして第5のPはPeople(人々)Popularity(大衆性・人気)Process(業務プロセス)など
いくつか言われています。ただこの書籍の中では第5のPは「Promise」と定義されています。



「Promise」が5番目の理由

この書籍の中で理由はこのように書かれています。
「そこに私は5つ目のPを追加しました。それはプロミスのPです。このPは善良性の約束を
 表しています。善良性とはすべての行いの基礎にあるものです。」
「プロミス:約束 この約束はあなたの会社にかかわる人々のために持続可能な利益を
 生み出すと当時に事業活動を通じてこの地球に配慮することに対し、あなたの責任を
 反映します。」

このプロミスは持続可能性を約束する、という意味です。
ボクはおいしい食べものは手間暇がかかると思っています。手間がかかるということは
結局できることに限りがあることだと思います。



結び

ここ4年ばかりローカルで生活して気が付いたことがあります。
それはローカルには必ずおいしい「Good Food」が存在するということ。
さらにこれらの「Good Food」は値段が高くないことが多いです。
きっと食品を生産する側は売れる数量が分かっているから
作りすぎることがないのでしょう。いいものをつくる「ほどほど」感。
きっとほどほど感を経験的にわかっているのでしょう。
持続可能、なんて今風の言葉を使わなくても身に染みてわかっている
のだと思います。
これだけいい感じにおいしいローカルフードを目の当たりにすると
そんな妄想をしてしまいます。

宇和島のローカルフードじゃこてん

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